レコードを探す楽しみ

レコードを集めるということは、現在のCD全盛の時代には、少しマニアックといえるかもしれません。
しかし、レコードが持つ、ジャケットなどを含めたひとつの世界、という魅力、そして音が柔らかいと感じる感覚、そしてその扱いの面倒さ、そうしたことをトータルに魅力に感じるようになれば、立派なレコードのコレクターになれるでしょう。
そしてそういう人は決して少数ではありません。
先にも述べたとおり、再び、レコードが持っていた魅力を再発見する人、新たにその魅力にとらわれる人は絶えることがないのです。
そしてそういう人にとって、レコードを探す楽しみは、もしかしたらレコードを聴くことよりも楽しいことかもしれません。
街の入り組んだビルの奥にあるレコードの専門店を訪ねてみましょう。
そこであなたは、レコードの棚から、レコードを引き出し、ジャケットによってその中身を瞬時に見極め、買うものと買わないものを峻別し、周りのことはまったく目に入らない人の姿をみるでしょう。
何千円、時には何万円という値段がついたレコードをちらちらと眺めてはため息をつく人をみることでしょう。
そしてそのレコードがCDなら簡単に手に入ることに気づいて、あなたは彼らが求めているのが、決して再生される音ではないということを知るのです。
レコードのコレクターにとって、レコードの専門店はまさに自分の大好きな空間です。
自分のお気に入りの店は、行きなれたバーや喫茶店と同じです。
初めて入るレコード店は、初めて入るバーと同じです。
そこにはいったい何が自分を待っているのか、探すレコードのジャンルは決まっていても、何があるかとわくわくするのは、自分の飲む酒は決まっていても、何か違うものに、違う楽しみに出会えるかもしれないとバーの扉をくぐるのと同じです。
掘り出し物を見つけたときの楽しさ、マニアの間では非常な高値で取引されているレコードを、何気ない田舎の店でごく普通の価格で売られていることを発見した時の胸の高鳴り、まさにレコードのファンにしかわからない喜びです。
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